耐震のための葺き替え工事

屋根の葺き替えというと老朽化した屋根というイメージがありますが、最近では耐震対策としての軽い屋根へ葺き替えるお客様もいらっしゃいます。
屋根と地震にどういう関係があるのかと不思議に思うかも知れません。

地震時の揺れの大きさを決めるのは震度やマグニチュードだけではなく、家屋の重心の位置にも大きく左右されるのです。
屋根が重いと重心がどうしても高くなってしまうため、不安定さが増すため、大きく揺れてしまうのです。
つまり、同じ場所で地震の被害をうけても、屋根が軽い家のほうが揺れや被害が少なく済みます。

どのくらい軽量化できるのか

瓦の重量は坪当たり約150kg。
屋根の広さが30坪(100㎡)の場合、その重さは4,500kgにもなります。
軽自動車(約800kg)5、6台に相当する重さです。

一方、同じ広さでも金属屋根に葺き替た場合、
カラーベストコロニアル(約68kg/坪)なら2,000kg、ガルバリウム鋼板(約17kg/坪)なら500kgになります。
ガルバリウム鋼板であれば、なんど軽自動車1台分未満になってしまうのです。

屋根を軽くすることで建物の躯体に掛かる重量を軽減でき、重心が低くなり、揺れを小さくし、倒壊のリスクは大幅に軽減することが出来ます。

金属屋根のイメージ

「金属屋根だと雨音が大きくて気になる。」
➡現在のものは消音性にも優れているので、気になりません。

「そんなに軽いなら、台風などの強風で飛んでいきそう」
➡金属屋根は瓦と違い、一枚一枚を屋根に積むわけではないので、強風で飛ばされる心配も地震時に落下する危険性もありません。

「金属だから、夏は暑そう」
➡、最近のものは遮熱性や断熱性にも優れております。
さらに遮熱シートを敷たり、遮熱塗料で塗り替えることにより、より快適に夏を過ごすことができます。

実際に屋根の上を模して室内で実験したところ、瓦屋根の表面温度約84℃、スレート屋根の表面温度約83℃、金属屋根の表面温度約82℃でした。
この中で一番熱くなりそうなのは金属屋根ですが、実際に最高温度を記録したのは瓦でした。
表面温度としては、どの屋根も違いはありません。
だからこそ、遮熱性や断熱性が重要になります。

地震が起こる前に葺き替えを!

屋根を葺き替える料金は決して安い金額ではありません。
どうせなら、技術力は高く、費用の安い業者にお願いしたいところです。
しかし、地震は起こって、屋根が崩れ落ちてからではそんな余裕はありません。
いち早く屋根を修復しないと雨が降る度に部屋が水浸しになるので、一刻でも早く対応してくれる業者を捜すことの方が最優先です。
ようやく見つけた業者でも、とりあえず雨漏り対策のブルーシートをしてくれるのみで、実際に工事に取り掛かるのは数か月先なんてこともざらです。

また、需要が高まる事で、雨漏りを止めるブルーシート(養生シート)・屋根材本体・木材関連・足場関連などの全てが不足し、材料費が高騰することで工事費用も地震前と比べ高くなってしまうのです。
さらには、需要の高まりを悪用し、迅速な対応と引換に通常の2倍も3倍も請求してくる悪質業者も現れます。

現在、日本の各地で様々な規模の地震が頻発しています。
地震の被害にあう前に、施工内容重視で業者を選ぶのが賢明です。

 

【注意】入浴剤でエコキュートが壊れることも!<<   >>蓄電池の容量選び