停電時のエコキュート

深夜帯の安い電気を使ってお湯を貯めるエコキュート
光熱費削減のために需要が高まっています。
しかし、「電気を使ってお湯を作るということは、停電したらお湯が出ないってこと?」「台風などで長時間停電したらどうしたらいいの?」などの不安の声も寄せられます。

そこで、今回は停電時のエコキュートのお湯の供給状況をお話しします。

停電時のエコキュートのお湯の供給状況

エコキュートは前述した通り電気でお湯を作りますので、停電中は新たにお湯を沸かすことはできません。
しかし、停電前に貯水タンクにたまったお湯があるときは、停電していてもたまったお湯を使える場合があります。

エコキュートが使える場合

エコキュートの貯水タンクは魔法瓶のような役割をしています。
貯水タンクには、熱湯を貯めておき、使用する際にはちょうどよい温度になるように水と混ぜます。
つまり、貯水タンクにお湯が溜まっている状況であれば、お湯を使かうことができます。

しかし、これには注意が必要です。
普段であれば、リモコンで給湯温度を設定し、その温度になるよう水が混ぜられお湯が出ますが、停電しているのであればリモコンが使えないので、給水タンクのお湯がそのまま蛇口から出てきます。
貯水タンクに貯められているお湯の温度は80℃~90℃、そのままで当然火傷します。
使用の際には自分で水など足し、温度調節をして使用するようにしましょう。

エコキュートが使えない場合

そもそも貯水タンクにお湯が溜まっていなければ、当然の事ながらお湯を使えません。
深夜帯に長時間の停電が起こったのであれば、お湯を沸かすことができず、貯水タンクにお湯を貯めれません。

また、貯水タンクにお湯はあっても、「停電と断水が同時に起こった場合」にはお湯を出すことはできません。
上記では貯水タンクのお湯がある場合は熱湯ならば出るといいましたが、断水の場合は状況が変わってきます。
なぜなら、エコキュートは通常の蛇口と同様に、水道の水圧に押し出されてお湯が出る構造になっています。
断水状態では水圧がかからずお湯が出すことができません。
しかし、給水タンクにお湯がある状態であるならば、「非常時取水戦栓」から手動で熱湯を取り出すことができます。
※メーカーによって名前は異なります。
この方法であれば、災害時に給水タンクのお湯を数日間は生活用水として使うことができます。

じゃぁ、エコキュートじゃないほうが安心?

停電時の事を考えるのであれば、エコキュートじゃないほうがいいのかもしれない・・・
と思いますよね?

そもそも、停電時には他の給湯器も使用できません。
給湯タンクを使用しないタイプの給湯器ならば、どうあがいてもお湯は出ません。
ガスや石油を使った給湯方式であっても、点火する際には電気を使用するので、どうにもなりません。
また、断水時に370Lも家の中に貯めるのは難しいです。

ただ、エコキュートは電気が復旧しても、お湯を貯めるのに時間がかかるので、すぐにはお湯は使えません。
ガスや石油を使った給湯器は、電気が通ればすぐにでもお湯の出るので、そういった点ではエコキュートにはデメリットです。

 

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